お坊さんは、いつも黒い服をきているよね。
おとこのこ
黒い服が制服なのかな?
僧侶かつごん
こんにちは。お坊さんの服の色が気になるの?
おんなのこ
うん、どうして黒色なの?
僧侶かつごん
う~ん。じつは、ぼくもよく分からないんだ。でもちょっとだけなら教えられるかも。
昔は、服の色によって地位が分けられていた
日本に仏教が入ってきたのは、1500年くらい前なんだ。
その時は、国のための宗教で、お坊さんは国のお仕事をしていたんだ。お役人だね。
お役人の地位は、色で分けられていたんだ。
紫色や緋色(赤色)や青色が、位が上だったんだ。そして黒色が、最低の色とされていたんだ。
僧侶かつごん
そんな区分けがあったから、みんな黒色の服が嫌いだったろうね。
鎌倉時代から、国と離れたお坊さんが登場
鎌倉時代は、今から900年くらい昔のことだよ。
それまでのお坊さんは国のために働いていたんだ。でもだんだんと、自分のためや、人々のために仏教を求めるようになったんだ。
つまり出家するようになった。
国家に仕えるお坊さんではない。仏教を信じ、仏さまに仕えようとした。
僧侶かつごん
それまで最下位の黒色を着て、どのような身分の低い人でも、だれでも仏教に出あえることを示そうとしたんだ。
仏教は身分の上下がないから黒色
古い時代、黒色は一番、嫌われる色だった。
その黒色をあえて着るのは、仏さまの前では、身分の上下がないことを表しているよ。
黒色はどんな色にも染まらないよね。
国の考えに染まって、お坊さんが働くのではなく、仏さまの教えや願いを聞いて、人々のしあわせのために働こうとしたのではないだろうか。
僧侶かつごん
今のお坊さんって、みんな黒色の服をきているよね。きっと、そんな昔からの伝統を、守っているんじゃないかな。
黒い服は、お坊さんの制服と言えるかな。
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