どうして宗教ってあるのかな?

おとこのこ
お父さんとお母さんと、お寺に行ってきたよ。

おんなのこ
いいことあったの?

おとこのこ
何にもなかったよ。

おんなのこ
良いことないのに、どうして宗教を信じているの?

おとこのこ
……。どうしてだろう……

僧侶かつごん
難しそうな話をしているね。
宗教を信じると、どんな良いことがあるのか。
宗教の3つのいいこと
- 自分一人じゃない。仲間ができること
- 困ったことがあっても、心の支えになること
- 落ちついた気持ちで、出来事を考えられること
もう少し、くわしく教えるよ。
宗教の意味は、救いがあること
世界にはたくさんの宗教があるんだ。
ぼくたちは、信じている宗教から、「救い」というパワーをもらっているんだ。

僧侶かつごん
簡単な言葉だと、「ご利益」や「お守り」の意味となるよ。
宗教のパワーがどんなことなのか、3つの良いことを教えるよ。
仲間(友だち)ができる

僧侶かつごん
みんなも学校で、先生の言うことを聞くよね。

おんなのこ
うん。

僧侶かつごん
友だちとも一緒に遊ぶよね。

おとこのこ
ぼくは、友だち多いよ。
学校
- 同じクラスで、
- 同じ先生のもとで、
- 同じ授業を、
- 同じ時間を過ごす。

僧侶かつごん
宗教もこれと似ているんだ。
宗教
- 同じ宗教でつながり、
- 同じ場所に行き、
- 同じ教えを聞き、
- 同じ行動をする。
宗教も学校のように、人との大切な仲間がつながっていくんだ。
これが宗教のいいこと。パワーだよ。
強い気持ちを持つことができる

僧侶かつごん
宗教には、神さまや仏さまがいるんだ。

おんなのこ
お願いごとに行くよ。
ぼくたちは、困ったことや、辛いことがあると、神さまや仏さまにお願いごとをするんだ。
宗教を信じると、そんな強い気持ちをもらえるんだ。
これが宗教のパワー。宗教のいいことだよ。
物事の考え方が変わる

僧侶かつごん
ぼくたちは、自分が世界の中心だと思いがちなんだ。

おとこのこ
ぼくは、そんなことを思ってないよ。

僧侶かつごん
そう?でも、お母さんに無理を言って、困らせていない?
自分のしたいことや自分勝手なことを、反省するのが、宗教のいいことなんだ。
相手の気持ちを思って、物事を考えられるのが、宗教のパワーだよ。
宗教は神さまや仏さまのように、大きな存在を尊敬し信じること。
- 自分は世界の小さな存在。
- 他の人たちとつながっている。
宗教を信じると、自分の考えから離れて、ものごとを判断することができるようになるんだよ。
💌コメントをどうぞ😄
母が俺のことを生まれてすぐ宗教に入れました。
必ず幸せになるという理由で入れたらしいんですけど、宗教がなくても幸せになるし、パワーは自分から奮い立たせられるし、何よりたくさん祈っても本気で泣きながら祈ってても叶ったことは一度もありません。
いつまでもやる意味や、信じる意味が分かりません。
「まだ大人じゃないからわからないんだ。」と言われてそんなの関係ないじゃんと思いました。自分の実力をいつもその宗教のおかげだからと言われます。
「いやこれ、自分で頑張ったからこうなったんだよ。」ってなるのでやめたいんですけどなかなかやめることが出来ません。
悔しくて苦しいです。自分の生き方に邪魔してくるような感じで親が好きじゃないんですけど、こんなやつ呪われますよね神?に
このブログは関係ないんですけど、宗教を調べろと言われたので調べました。
コメントありがとうございます😌
ぺぺろんちーの様は、自分が望んでもいないに宗教に入っていることで、とってもお悩みのようですね。
このブログの「宗教をなぜ信じるの?」は、一般的な内容で書きました。プロフィールにあるように、私は浄土真宗のお坊さんです。浄土真宗の立場で返信します。
まず「宗教」という言葉ですが、宗教とは「宗となる教え」です。
宗というのは、「私の中をつらぬく、芯となる」を意味します。つまり宗があることで、この私に困難なことがあっても、この私はブレずに生きていくことができます。
その宗をもつために、私たちは教えられて、自分のものにしていきます。
さて一方で、宗教のおかげで、ぺぺろんちーの様のように悩んだり苦しんだりされている人、大勢いることでしょう。
そんなときは、いったんその宗教から離れてみてはどうでしょうか?やめるのではなく。
宗教に「入る」ということは、「出る」ということも、当然できますよね。
ぺぺろんちーの様がどのような宗教に入っているかはわかりませんが、私たち一人ひとりの幸せを願い導いてくれる教えであれば、入ることも出ることも寛容なことでしょう。
ぜひぺぺろんちーの様は、自分にあった教え、考え、そして仲間を探してみてください。
つぎに、浄土真宗の立場で、ぺぺろんちーの様のコメントにお答えします。
宗教がなくても幸せになるとは、どうやって分かったのでしょうか。
その宗教が自分に必要がないかを知るために、まずはその宗教から出てみてはどうしょうか。
それぞれの宗教ごとに教えることは違うでしょうが、仏教を例に挙げると、仏教でも自分のことは自分で力をだして行います。夢や目標にむけて、自分が努力していきます。
ただし、仏教の大切な教えは、縁つまり「おかげさま」です。
自分が努力して頑張ることなんだけども、今の自分があるのも、さまざな支え・つながりがあってのことです。私の知らないところで、支えてくれているあらゆることに感謝していくのが仏教です。
「自分が自分が」ではなく、「おかげさまで、おかげさまで」と頑張っていただけたらなあと思います。
おかげさまを教えてくれるのも、宗教です。
仏教の教えは、自分の物差しで判断することや自分勝手をいましめる教えです。何でもかんでも自分一人の存在・力で、成しとげていく教えではありません。
仏教は次の3つが大事です。
感謝
よろこび
おかげさま
当たり前とも思える3つのことですが、自分の事ばかりをいう人、自分で何でもできると思う人は、なかなか「感謝・よろこび・おかげさま」の心が分かりません。成功したのはすべて自分の実力だと思ってしまうのです。
仏様に手を合わし仏の教えを信仰するのは、自分勝手な私から離れ、ご縁に気がついていくためです。
仏様に祈っても、仏様はあなたに代わって、あなたの願いを叶えてくれはしません。
だって、口うるさいし、おっせかいだし、小言や文句がおおいからね。
でもね。それは親は親なりに、子どものあなたのことを思って、できる限りのことをしているのだと思います。
私たちは相手の本当の気持ちはわかりません。自分の親の気持ちだって分かりません。親だって親の都合で、子どもをコントロールしようとしているのかもしれません。
親もあなたと同じ一人の人間です。
親も子どものことで文句を言ったり、子どものことで悩んだりしていることでしょう。当然、子どもが苦しんでいたり悲しんでいたら、親だってつらいものです。
お坊さんの私は神様のことは分かりませんが、仏様はそんな私たちを呪ったり、罰を与えたりしません。なぜなら仏教は、「感謝・よろこび・おかげさま」といった縁に気がついていくことを、教えるからです。
仏を拝むことは今のこの私があらゆるご縁に支えられ、自分勝手な私から離れていくために働きかけます。わがままな私に気がつけよと仏は願っているのであり、呪ったり罰を与えたりしませんよ。
「親が好きじゃない・嫌い」と思うのであれば、親の身になって考えてみてはどうでしょうか。
ひょっとしたら「まだ大人じゃないからわからないんだ。」という親の言葉は、子のあなたにその「子をもつ親の気持ち」に気がついてほしいのかもよ。